縫い合わせ日誌(地蔵まえ4)

《無人駅の芸術祭2021》地元、川根町の妖精たちと 美術作家さとうりさ による協働制作の日誌

「地蔵まえ」シリーズについて

地蔵まえシリーズについてちょっと説明しましょう。

私は無人駅の芸術祭に2018年から参加しています。

毎年、作品を制作しては「地蔵まえ」とタイトルを付けてシリーズ化してきました。

このタイトルにしたきっかけは、

 『パブリックアート(私の場合はオブジェ作品)はお地蔵さんのようにその地域で半永久的に愛され続けることはできないのか』

 という疑問のような願望のようなところから。

(つまり、バス停的な【○○地蔵前】でななく、夜明けまえ的な【地蔵まえ】という希望を含んだ意味)

オブジェを設置するだけじゃなく、その周辺でどう「手垢」をつけていけるかな。

みたいなことを考えてやっていました(います)。

 

「いやいやいや、お地蔵さんになれるかもしんないじゃんよ?

 何が起こるかわからないらぁ!

 まあまあまあまあ(🍵🍘🍊)」

 

といった地元の方々の明るくデカイ声を聞いていると、いつのまにかいろいろ「大丈夫だあ」気分になる不思議。

 

ではざっくりとご紹介。

 

2018年 は、「トンネルを掘ったときに出てきた土(粘土)がどっさりあります」と聞き、その土で焼き物オブジェを作ることに。藤枝陶芸センターの前田さんに助けてもらい、どうにか神尾駅に展示することができました。




2019年 は、オブジェ型抜きワークショップに開催し、そこで出来たみなさんの作品と私の作品を一緒に田野口駅に展示するというもの。展示終了後、型抜き作品は素焼きしてお返ししました。

 

 

 

2020年 は、不特定多数のご家庭にオブジェを貸し出し、数日いっしょに生活してもらいました。その滞在中に撮影してもらった写真とオブジェを抜里駅に展示。

 

 

 

協力してくれたみなさんに感謝とか言いながらまたお願いをしている私です。

 

川根⇄横浜 (zoom)

先週末、zoomを使って今年初めてのミーティングをしました。

私は短期で借りている横浜のスタジオから。

川根町のみなさんはトクジさんち?かな。だな。

トクジさん、カーシー、のぼるさんが参加してくれました。

大石さん、えみさん、師匠も応援してくれています。

 

プロジェクターを使うとは流石です。

お茶の緑が鮮やかですね。

ええ、もちろん川根茶です。

 

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画面左のはじに鎮座しているのが昨年の同芸術祭で私が出展した『地蔵まえ3/里子志願』です。マスクしてる。笑

 

今年はこのオブジェのバルーン版を制作、というわけです。

 

〈解説;サトゴシガンとは里子志願を意味し、オブジェ作品を様々なご家庭に短期間滞在させてもらうというもの。異物であるオブジェ作品と過ごす生活体験がその後の鑑賞(昨年の会期中にはオブジェとドキュメント写真を抜里駅に展示)にどう関係するのかをテーマとした作品です。最初にやったのは20年も前でした。〉

 

昨年の会期後も「ウチにも是非!」と言ってくれた方がたくさんいらっしゃったのですがコロナのおかげでそのまま終了となってしまい、とても残念でした。

 

 

 

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今日はあらかじめ私から川根町へ配送していた型紙についての説明。

これくらいは何でもできちゃうスーパーサポーターなので余裕です。

 

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早速試しに切ってくれました。

 

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私から見たみなさま。

師匠から満面の笑みをいただきました。

これが「たのんだぞ」のサインです。

はい、がんばります。(真面目)

 

 

縫い合わせ日誌始めます

こんにちは。美術作家の さとうりさ です。

今年も3月5日から開催される「無人駅の芸術祭/大井川」に参加させていただきます。

4回目の参加となる今年は、地元のスーパーサポーター様たち(通称:妖精たち)と一緒に、バルーン作品を制作して展示します。

 

まだまだコロナ禍であり、油断できない現状が続いていますが

“ 先のことは分からないけど、今の段階で一緒にできることをやってみよう ”

という私たちの好奇心が、この協働制作を終始支えてくれると思います。

 

では、よろしくお願いします!

 

さとうりさ